街中のデジタルサイネージ

数年前に新しい媒体として誕生したデジタルサイネージ。

主に駅やショッピングセンターなどで従来のポスターなどの広告の代わりに大型モニターで映像を表示させたりするものを言います。

今回はそのデジタルサイネージで実際にご相談頂いた失敗例と問題点について記載します。

先日広告代理店様からご相談頂いたケースで、

「クライアント様からのご依頼でデジタルサイネージの制作し納品しましたが効果がない、誰も見ていないと苦情が入っており困っている」

との事でした。

ちなみにインディゴで制作したデジタルサイネージではなく、他社さんで制作されたものです。

早速、他社さんで制作されたデジタルサイネージの映像を拝見するといくつかの問題点が浮かび上がりました。

①モニターに振り向かすためのキャッチが不足している

②30秒の中で情報を詰め込みすぎている

③一番に何を伝えたいのか一瞬でわからない

以上3点です。
それではこの3つのポイントを詳しく見て行きましょう。

①振り向かすためのキャッチが不足している

情報のヒント

通常デジタルサイネージというのは大型モニターで映像や静止画を流しますが、
大体の人は見ていませんし、見ようとも思いません。

しかし、その中で見てもらうには何が必要か。

それは見てほしい人にとって、気になる情報がそこに表示されていれば可能性は上がります。

人間は押し付けられるとうっとおしいですが、自分が欲しい情報には敏感です。

例えば、私でしたらApple製品の事が普段から気になっています。

そんな私がデジタルサイネージで「あのApple製品がなんとこの価格で」という文字情報と写真があれば

少しは気になって見てしまいます。

つまり、私が拝見した他社さんのデジタルサイネージにはそれがありませんでした。

②30秒の中で情報を詰め込みすぎている

デジタルサイネージは大体30秒の枠がありますが、今回他社さんで制作されたデジタルサイネージは人の行き来が激しい場所に設置されていました。

誰かが待ち合わせでじっと待ってる様なところではありません。

つまりその様な状況で30秒間いろんな情報を流しても、一番見て欲しいターゲットがサイネージの前を通っても30秒の映像のどのシーンを見るかは、運次第です。

先ほどのApple製品の情報を私が気にしていても、私がその映像を見た瞬間がお店の地図だったら、私は素通りしてしまうでしょう。

そうなるとこのデジタルサイネージでターゲットを捕まえるのは、かなり確率の低いプロジェクトだと思います。

ですので極論を言うと、「あのApple製品がなんとこの価格で」というような
一番伝えたい情報を長く表示させる事の方がまだ認識率の高いデジタルサイネージだと言えます。

③一番言いたい事と店名だけで十分

親指を立てる

例えばデジタルサイネージで「あのApple製品がなんとこの価格で」という文字情報と写真があれば

私や興味のある人は一瞬気になるでしょう。
しかし、そこで足を止めてというのはなかなかありません。
一瞬で歩いて通り過ぎてしまいます。
しかし、その中でこのデジタルサイネージにどの様な役割を期待するか、、、

これはディレクターや担当者で様々ですが、インディゴであれば、

「あのApple製品がなんとこの価格で」という文字と「店名」だけを大きく表示させます。

つまりターゲットの人に対して、「特」と思える情報とそれがどこで手に入るか、どこで実現できるかという情報を与えるだけの役割に特化させます。

そうすれば、ターゲットはその場では足を止めなくても、後で電車の中でスマホで調べるなど視聴者が自発的に行動を起こすでしょう。

以上、最近よく見るデジタルサイネージの「実際にあった3つの失敗」でした。

映像でもなんでもそうですが、作れば良い、撮影すれば良い、CGで作れば良いというものではなく、伝わらなければ意味がありません。

見ている人や、見る状況などを実際に考えて制作することがとても重要です。

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