映像制作をしていてクライアント様からよくご質問頂く事が実写で撮影するのか、CGを制作するのかという問題です。
予算や期間など様々な問題がありますが、一番のポイントは「見ている人に何を伝えたいか」によってどちらが向いているか変わってきます。
表現力
CGで表現できること
例えば商品紹介の映像であれば、その商品は撮影して商品の良さを説明出来そうなものなのか。
商品の内部構造に特徴がある場合は、撮影が困難ですので、平面CGや3DCGを使用して内部構造を説明した方が良さそうですね。
実写が得意な表現
一方、商品紹介映像でも商品の質感や高級感、操作性を見せたいのであれば、CGでは表現が難しいので実写で撮影すべきだと思います。
また会社案内映像やリクルート映像で見せたいものは会社や職場の雰囲気や、上司・先輩方の人間性ですので実写でしか伝えれない内容だと思います。
CGは高い?実写は安い?
CGの見積
一般的にCGは高そうというイメージがあります。
CGは確かに手間が掛かるのでその分、見積にも反映してきますが、
実は高くも安くも出来るのがCGです。
理由はCGは1-2名少数名で制作出来る事とクオリティを下げる事も上げる事も自由自在だからです。
CGは主に商品紹介映像で使用される事が多いのですが、商品の機能を説明するのに、商品の形が100%実物で同じでなければならないと言う事はありません。
機能を説明するには、ある程度デフォルメしたCGの方が説明しやすい場合もあります。
形を正確に作ったとしても、3DCGのレンダリングと呼ばれる描画する作業でも様々な設定があり、影があり&影なし、反射あり&なし等様々です。
高い設定では下記の様な書き出し方にもなりますし、
下記の様な標準のレンダリングで工数を落とし見積価格を下げる方法もあります。
また3DCGの形状に関しては、企業・クライアント様からCADデータを頂けることも多く、CADデータを頂ければその分、工数を下げて見積価格を下げれます。
3DCGの見積に関しては下記のブログに細かく掲載しておりますのでそちらをご覧ください。
3DCGの見積やクオリティに影響する4つの項目
実写の見積
実写の場合はもちろん撮影という作業が入ります。
撮影の内容が会社案内映像などの会社の雰囲気を撮影するだけでしたらカメラマンとカメラのセットで5万円~ぐらいが相場です。
しかし商品の撮影となると必要になってくるのが、
カメラ機材
撮影用のスタジオ
照明機材
照明マン
などです。
商品撮影の場合、複数人数が必要になります。
最低でもカメラマン1名に照明マン、照明アシスタントと3、4名は必要です。
また照明機材や場所も必要になり、CGに比べて関わる人数、機材が多くなり、コストの調整が難しく費用がかかるものはかかってしまうという事になります。
しかし、CGが必ず優れているというわけではなく、実在するのもをわざわざ3DCGで制作しても見積が高くなってしまうだけですので本当に何を表現したいかで選択する必要があります。
制作期間の長いCG、撮ってしまえば早い実写
何度もやり直し出来てしまうCG
CGで商品を作成する場合に形状を作成して、色を塗って、動きをつけて、書き出して(レンダリング)、、、と様々な工程が必要ですので、制作期間が長くなりがちです。
また実写と違って、何度もやり直しや修正が可能ですので、その分、見積や制作期間が変わってきます。
撮影してしまえば後は繋ぐだけの実写
一方で実写での撮影は、撮影までの準備がある程度必要です。
どこのスタジオで撮影するか、照明の当て方はどうするか等を決めて撮影してしまえば後は撮影した実写映像を編集して繋いでいくだけです。
(もちろんそれも大変なセンスの要る作業ですが)
3DCGに比べて実写は倍ぐらい早い制作期間のイメージです。
まとめ
CGのメリット・デメリット
・工夫次第で制作費を抑えることが可能
・形がないものを生み出すので一定の制作期間が必要
実写のメリット・デメリット
・カメラマンとカメラだけの撮影なら安価だが、商品撮影の場合は照明マン等も必要なのであまりコストを下げれない。
・商品や会社など実物がある場合は撮影するだけなので制作期間がCGに比べて短い