「医療の現場でCGが使われているらしいけど、実際にはどういうものなんだろう?」
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・医療現場で使われるCGとは
・医療現場におけるCG活用のメリット
近年、医療の現場においてもテクノロジーの進歩は著しく伸びています。中でも映像という分野において、CGの活用が医療において重要視されています。
そこで本記事では、CGによる映像制作を得意とする弊社が、医療現場におけるCGのメリットについてお話します。
医療現場におけるCGの活用について知りたい方は、最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
医療現場で使われるCGとは
医療の現場で使われているCGは、3DCGで表現されているものがメインです。
3DCGとは、3次元の空間を利用して、立体的に表現するのもに向いています。人の身体や臓器は、いずれも立体的になっているため、3DCGで表現をした方が活用しやすいというのは、想像するのに難しくないと思います。
3DCGについて詳しく知りたい方は、下記の記事で解説しています。
»CG(2DCG・3DCG)とは|CGの種類と活用するメリット
医療現場でのCGの活用3つのメリット
医療現場でのCGの活用方法は、大きく分けて3つあります。
・患者さんへの説明
・医療従事者同士での情報共有
・高度な手術を可能に
順番にご紹介していきます。
患者さんへの説明
病気や怪我に関することは、インターネットの普及により一般の方でも情報を得ることができるようになってきました。
では、ネットで出てきた情報さえあれば大丈夫かというとそんなことはありません。
あくまで、ネットの情報ですので必要な情報が網羅されていなかったり、信憑性という部分で不安が残るのも無理はないでしょう。
では、直接、病院などでお医者さんに説明を聞くというのがベストだと思いますが、患者さんとお医者さんでは知識に差があります。
特に専門的な医療の知識など、一般の人にとっては理解が難しいでしょう。そこで、活躍するのが3DCGによる映像技術です。
映像であれば、情報量も多く、文章などのテキスト情報に比べて、理解しやすくなります。
医療知識のない患者さんやご家族の方に症状を説明し、具体的なイメージを持ってもらうことで不安も減るだけでなく、病院に対する顧客満足度にもつながるでしょう。
医療従事者同士での情報共有
病院の現場で働く医療従事者の方にとっても、映像を使った情報共有に活用されています。
医療従事者の方同士での引き継ぎや共有事項などは、文章やカンファレンスなどを使って行われることが少なくありません。
このあたりは一般の企業でのミーティングなどの情報共有を想像してもらえれば良いかもしれません。
ただし、医療の現場は人の命を預かるという立場でもあります。認識違いや理解不足といったことが原因で、万が一のことがあるというのは避けなければなりません。
3DCGのような技術を使うことで、医療機器の使い方や注意点などを動画で確認することができます。従事者同士で共通のイメージを映像で確認することができるので、認識のズレなどを抑えることができるでしょう。
さらに、3DCGの技術は、学術の分野でも使われており、アニメーションを使って具体的なイメージを持たせることにも利用されています。
高度な手術を可能に
CGの技術は、高度な手術の現場でも使われています。
たとえば、ある患者さんについては、顔面神経に血管が当たっており、その血管が顔面神経を貫通しているため手術できないとされ、26年間ずっとそのままだったそうです。しかし、脳を 3DCGの技術で映像化してみると、血管は神経を貫通していないことが分かり、その後の手術で完治されたという事例もあります。
参照:Redshift「脳神経外科医が 3D CG による可視化で切り開く未来の医療」より
つまり、3DCGの技術の活用により、今までは不可能とされていた手術も可能となってきているのです。
3DCG映像を制作会社に依頼するときのポイント
実際に3DCGを制作会社に依頼する際の大まかな流れは、次のとおりです。
1.見積もり・ヒアリング
2.企画
3.構成・コンテ作成
4.撮影
5.編集
6.試写
7.納品
上記の流れは、一般的な映像制作の流れですが、医療用の3DCGを制作する際には、特に情報共有が大切になってきます。
制作会社は、映像のプロですが医療のプロではありません。制作する3DCG映像の使用目的などをヒアリングや企画時にしっかりと共有しておきましょう。
また、文章などでは十分に説明できないような場合はイラストなども準備しておくとスムーズに制作が進むはずです。3DCG映像の作り方は、下記の記事でご紹介しています。
まとめ
今回は、医療現場における3DCGの活用についてお話しました。
映像という手段は、文字に比べて多くの情報を配信できるので、近年では様々な企業やメディアで利用されています。
医療の現場においても、映像技術で患者さん、従事者の方、双方の満足度を高める活用を目指してみてください。