「3DCGアニメーションの作り方を知りたい…」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・初心者が3DCGアニメーションを作るための3つの術
・3DCGアニメーション制作の流れ
・3DCGアニメーション制作に適したソフト2選
アニメやゲームなど、3DCGアニメーションを見て「自分でも作ってみたい」と感じている方は多いのではないでしょうか。
しかし、実際制作を進めるにあたり、「イマイチ作り方が分からない」「ソフトはどれを使えばいいのだろう」と迷う方は少なくありません。
そこで本記事では、初心者の方が3DCGアニメーションを作るコツや制作の流れ、おすすめのソフトをご紹介します。
これから3DCGアニメーション制作を始めたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
初心者が3DCGアニメーションを作るための3つの術
初心者の方が3DCGアニメーションを作る場合、3つのポイントを意識してみてください。
制作工程やソフトの使い方を覚える
3DCGアニメーション制作を進めるにあたり、制作工程やソフトの使い方をある程度覚えてから作り始めるのがおすすめです。
初心者の方は、「何から始めたらいいか分からない」「〇〇するにはどんな作業が必要?」などと迷うことが比較的多いため、まずは基本的な内容を覚えてください。
インターネットやYouTubeで情報を得たり、参考書などを用意するのも良いでしょう。
詳しい工程やソフトについては次項でご紹介しますが、スムーズに制作を進めるためにも工程やソフトの使い方を覚えるのが大切です。
簡単な3DCGアニメーション制作から始める
工程やソフトの使い方をある程度把握したら、簡単な3DCGアニメーション制作から始めていきましょう。
たとえば、丸や四角といったシンプルなモデルに動きをつけていくのがおすすめです。
アニメやゲームに登場するようなモデルは複雑で制作が難しいため、いきなり挑戦すると挫折してしまいます。
まずは、簡単なものから徐々にレベルを上げていきましょう。
クオリティの高い作品をチェックする
インターネットやSNSには、趣味で制作している方からプロの方まで、さまざまな3DCGアニメーション作品がアップされています。
「どうやって制作しているのだろう」「自分の作品にも取り入れてみよう」と考えながらチェックするのは、作品作りにおいてとても大切です。
とくに、3DCGアニメーション制作には想像力や表現力が欠かせないため、クオリティの高い作品を見て感性を磨く必要があるでしょう。
3DCGアニメーション制作の流れ
3DCGアニメーション制作には、7つの工程があります。
1.3DCGのもとになる三面図を作成する
三面図は、3DCG制作においての設計図にあたり、物体の正面・横・背面を2Dで表現したものを指します。
三面図なしで進めることもありますが、正確な3DCGを制作するためには欠かせないものなので、慣れるまでは必ず作成するようにしましょう。
サイズが合っているか、違和感はないかなどを確認しながら、作成してみてください。
2.モデリングで3DCGのモデルを作成する
モデリングは、作成した正面・横・背面の三面図を元に、CGソフトでモデルを作成する作業です。
モデリングの方法はいくつかありますが、CGソフトのX軸とZ軸に配置した三面図を元に、三角形や四角形などを組み合わせて形にしていく「ポリゴンモデリング」が初心者の方にはおすすめです。
初めのうちは、三角形や四角形などのポリゴン数を少なくして作り、少しづつポリゴン数の多い滑らかなモデルを目指すと良いでしょう。
3.マテリアルでモデルに質感をつける
モデリングで作成したモデルは無機質な状態なので、質感をつけていきます。
金属や木、プラスチックなど、材質をイメージしてマテリアルの設定を行いましょう。
4.テクスチャでモデルに模様をつける
マテリアルと同様、モデルをよりリアルに表現するための工程です。
2Dの画像をモデルに貼り付けることで、光沢や凹凸などの細かい模様を表現します。
5.リギングで骨格を作る
3DCGモデルができたら、アニメーションとして動かすためにリギングを行います。
リギングとはリグと呼ばれる仕組みを作成することで、簡単に言うとキャラクターや乗り物などを動かすための骨格を作る作業です。
リギングは、ソフトにあらかじめ入っているものを使用したり、細かい動きなどは自身で設定する必要があるため、作りたいアニメーションに合わせて使い分けてみてください。
6.スキニングでモデルと骨格を紐づける
スキニングは、リギングで作成した骨格とモデルを紐づける作業です。
スキニングを行うことで、骨格とモデルが連動するようになります。
7.レンダリングで出力する
最後に、作成した3DCGアニメーションをレンダリングで出力します。
レンダリングを行うことで、静止画や動画として使用できるようになります。
≫CGのレンダリングはどんな作業?基礎から知っておくべき注意点を解説
3DCGアニメーション制作に適したソフト2選
3DCGアニメーション制作に適したソフトを無料・有料それぞれご紹介します。
無料ソフト:Blender(ブレンダー)
Blenderは無料の3DCGソフトで、モデリングやリギング、レンダリングなどの基本的な内容はもちろん、さまざまな機能を備えています。
プロも使っていると言われているほど高機能なので、本格的な3DCGアニメーション制作をしたい方にもおすすめです。
ただし、高機能がゆえに扱いが難しい部分もあるため、使用する場合は使い方を学びながら進める必要があります。
有料ソフト:Maya
Mayaはハリウッドなどでも使用されている、3DCG制作の代表的なソフトです。
細部まで表現したリアリティのある作品が作れるため、3DCGアニメーション制作に慣れてきて、より高度な作品を作りたい方におすすめと言えるでしょう。
ソフトは高額なので、まずは体験版で使用感を確認してから導入するのがおすすめです。
まとめ
本記事では、初心者の方が3DCGアニメーションを作るコツや制作の流れ、おすすめのソフトをご紹介しました。
3DCGアニメーション制作は簡単なものではありませんが、工程などを理解してコツコツと進めていけば、初心者の方でも素敵な作品を制作できるようになります。
まずは、焦らずシンプルなものを楽しみながら作り進めてみてはいかがでしょうか。