「通信量を気にしているユーザーに動画広告を見てもらうにはどうすればいい?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・動画広告の通信量はどれくらいかかる?
・動画広告はユーザーにとってどんな存在なのか
・動画広告を見てもらうためには
・動画広告を配信する媒体の特徴を知るのも重要
・動画広告を制作する際の5つのポイント
効果の高いマーケティング方法として、「動画広告」を取り入れる企業は年々増えています。
しかし、その反面でユーザーからは「通信量がかかる」「不快」といったマイナス意見も少なくありません。
実際、動画広告を配信しているのに、見てもらえないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、動画広告にどれくらいの通信量がかかるのか、ユーザーにとって動画広告はどんな存在なのかを考えた上で、より良い広告を制作するためのポイントをご紹介します。
これから動画広告の配信を検討している方や、上手く効果が得られていない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
動画広告の通信量はどれくらいかかる?
動画広告は、長さやユーザー自身の視聴環境によって異なるものの、1本あたり平均3~5MBの通信量がかかると言われています。
一見少ないようにも感じますが、1日のうちに複数の広告を見るユーザーにとっては、通信量の消費に影響を与えるに違いありません。
とくに、最近は格安スマホなどの需要が高まり、月々のデータ通信量に制限のある方も増えているため、なるべく消費を抑えたいユーザーは多いと言えます。
動画広告はユーザーにとってどんな存在なのか
動画広告によっては高い効果を上げているものも多数あるため、すぐにでも取り入れたいと考えている企業は多いことでしょう。
しかし、ユーザーにとっての動画広告はどんな存在なのでしょうか。
ユーザーにとって興味のない動画広告は不快でしかない
ユーザーは、何か目的があってサイトやSNSなどを閲覧しています。
そのため、ユーザーが求めていない情報や全く興味のない内容の動画広告は、目的の邪魔をする不快な存在でしかありません。
もちろん、ユーザーにとって興味のある内容であれば、不快に思わず視聴してもらえることもあります。
しかし、「効果が高いから取り入れてみよう」といった軽い気持ちでは、上手くいかない可能性もあるため注意が必要です。
後ほど動画広告を作成する際のポイントでもご紹介しますが、いかにユーザーの興味を惹けるのか、心を掴めるのかを意識しなければいけません。
動画広告はブロックされることも多い
ユーザーにとって興味のない動画広告は不快なだけでなく、ブロックされることも多いです。
実際に、YouTubeでは有料版を利用することで動画広告を表示させないようにしたり、GoogleやYahoo!といったサイトでも設定をすれば広告を非表示にできるようになっています。
動画広告は効果が高い反面、不快感を与えたりブロックされる対象になると理解しておくことが大切です。
通信量を気にしているユーザーでも見たくなるような動画広告の制作が求められると言えます。
動画広告を見てもらうためには
通信量を気にしているユーザーや、不快と感じているユーザーにも動画広告を見てもらうためには、どうすれば良いのでしょうか?
大きく2つの要素をご紹介します。
冒頭の5秒で心を掴む工夫が必要
先程もご紹介したように、ユーザーは何か目的があってサイトやSNSなどを閲覧しているため、合間に表示される動画広告はすぐにでもスキップしたくなります。
しかし、動画広告を配信する側にとっては、最後まで見て何らかのアクションを起こしてもらわなければ意味がありません。
そこで重要なのが、動画広告の冒頭5秒です。
冒頭5秒でユーザーの心を掴めれば、スキップせずに動画広告を視聴してもらえます。
内容はそれぞれで異なるものの、ユーザーにどんな効果・利益をもたらすのかといった「ベネフィット」を伝えるのが有効です。
広告を見れば「どんな情報が得られるのか」「どんなお得があるのか」など、分かりやすく伝える必要があります。
意外性やインパクトを与える
動画広告のベネフィットを伝えるのと合わせて重要なのは、意外性やインパクトを与えることです。
YouTubeなどは最低でも5秒間は再生されますが、SNSによっては1~3秒程度とほとんど再生されないこともあります。
一瞬しか再生されないような状態でも、ぱっと目を惹くインパクトのある動画であれば見てもらえる可能性が高まります。
また、内容に意外性があれば「続きも気になる」と動画広告を最後まで視聴してもらえるでしょう。
動画広告を配信する媒体の特徴を知るのも重要
動画広告を配信する媒体ごとの特徴を知ることも重要です。
代表的な6つの特徴をご紹介します。
YouTube
YouTubeは、全世界で20億人を超える人が利用しており、年齢層も幅広い媒体です。
広告の種類は複数あるため、目的やターゲットに合わせて配信しやすいと言えます。
中でも、TrueViewインストリーム広告はさまざまな企業で用いられており、5秒経過したらユーザー自身でスキップするかどうかを選べるのが特徴です。
最大6分までの動画広告を配信できますが、15~60秒程度の長さが推奨されています。
Facebookは、35~50代くらいのミドル世代の男性を中心に利用者が多い媒体です。
広告の種類は配置の違いで5種類あり、ものによっては最大240分まで配信できます。
ただ、長すぎる動画は見てもらえないため15秒程度が理想です。
また、スキップされることも考えて、冒頭の3秒をとくに作り込む必要があります。
Instagramは、10~30代くらいの若い世代の女性を中心に利用者が多い媒体です。
動画広告はフィード・ストーリーズ・発見タブ・リールに配信できる4種類があり、最大で120秒まで配信できます。
ただ、ストーリーズの広告は45秒経つと「このまま見る」と書かれた画面が表示されます。
ユーザー自身がタップして画面遷移すれば続きも見れるものの、45秒以内で制作した方が良いでしょう。
Twitterは、若い世代の利用者が多い媒体で、リツイート機能を利用した拡散を期待できるといった魅力もあります。
広告の種類によって最大10分までの動画を配信できますが、Facebookと同様に15秒程度が良いです。
LINE
LINEは、幅広い年齢層で日常的に使われているアプリのため、細かいターゲティングで効率良く配信ができる媒体です。
広告は5~120秒の長さまで動画を配信でき、表示場所ごとにさまざまな種類があります。
他の媒体と同様、冒頭3秒を工夫するのが効果を高めるコツです。
TikTok
TikTokは、若い世代に利用者の多い媒体で、とくに16〜24歳のZ世代と呼ばれる層が中心となっています。
広告の種類によって、5~60秒の長さまで動画を配信できるのが特徴です。
しかし、ユーザーはスワイプして動画をスキップできるため、短い内容で興味を惹く必要があります。
公式では9~15秒程度の動画が推奨されているものの、冒頭の1~2秒程度でインパクトを与えなければスキップされる可能性は高いです。
動画広告を制作する際の5つのポイント
ユーザーに見てもらえる動画広告を制作するために、5つのポイントをご紹介します。
ターゲットを明確にする
動画広告を制作する際、ターゲットを明確にしておくのは最も重要なポイントです。
たとえば、「20代の美容に興味のある女性」や「30代の子育て世代の主婦」など、できるだけ細かく設定しましょう。
ターゲットが広すぎると、誰に伝えたい動画なのか分からなくなってしまいます。
媒体ごとのターゲティングもしづらくなってしまうため、必ず明確にしておいてください。
メッセージ性のある内容を含める
ターゲットと合わせて、伝えたいメッセージも含めるのが有効です。
冒頭でユーザーの興味を惹けるように、短い内容のメッセージを考えてみてください。
ユーザーの共感が得られたり、悩みに寄り添うような内容がおすすめです。
ストーリー性を意識する
動画全体の流れとしては、ストーリー性のある内容が向いています。
たとえば、冒頭でユーザーの悩みを提起して解決に役立つ商品などを紹介、実際に使用した結果を解説すれば、1つのストーリーとして悩んでいるユーザーを惹きつけられます。
ストーリー性があることで、見ているユーザーは自分事のように想像しながら視聴できるからです。
冒頭でターゲットに向けたメッセージを伝えたら、後はストーリーを意識してみると良いでしょう。
テロップも上手く活用する
動画広告を視聴するタイミングは、人によってさまざまです。
とくに、SNSなどはながらスマホで閲覧している人も多いため、動画広告はミュート再生される可能性もあります。
テロップを上手く活用しておけば、ミュート再生に対応できるのはもちろん、インパクトを与える要素としても役立ちます。
字幕のように挿入したり、目立たせたい部分に挿入するなど、内容に合わせて工夫してみてください。
短くコンパクトにまとめる
各媒体の特徴でもご紹介しましたが、広告として配信する動画は短いものが推奨されています。
いくら内容が良くても、長すぎる動画広告は途中で離脱してしまうからです。
ユーザーが途中で飽きないように、内容はコンパクトにまとめるようにしましょう。
あえて情報を伝え過ぎない方が、「先が気になる」と興味を惹く可能性もあります。
伝えきれない内容は、遷移先のサイトなどで伝えるのがおすすめです。
まとめ
本記事では、動画広告にかかる通信量やユーザーにとって動画広告はどんな存在なのか、良い広告を制作するためのポイントをご紹介しました。
動画広告は通信量に影響を与えたり本来の目的を遮られるなど、ユーザーにとってはマイナス面もあるのが事実です。
しかし、ユーザーの興味を惹ける動画広告であれば、ビジネスにおいて高い効果を得られます。
ご紹介したポイントを元に、ユーザーに見てもらえる動画広告を制作してください。