「映像制作業界の市場規模はどれくらいなの?」
「映像制作業界は今後どうなっていく?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・映像制作業界の市場規模
・映像制作業界の市場規模が拡大している3つの要因
・映像制作業界の今後
映像制作といえば、映画やテレビ番組をイメージする方も多いと思いますが、YouTubeや動画配信サービスの普及とともに制作範囲は広がり、市場規模も年々拡大しています。
しかし、市場規模の拡大と合わせて、課題も多いのが現状です。
そこで本記事では、映像制作業界の市場規模や、市場規模が拡大している要因、映像制作業界の今後について、データを踏まえてご紹介します。
映像制作業界について知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
映像制作業界の市場規模
映像制作業界が携わるジャンルは、映画やテレビ番組に加え、テレビやインターネット広告、ゲーム映像、アニメーション、企業向けコンテンツなど実にさまざまです。
とくに、インターネットの普及によりWeb関連映像の需要が高まっており、映像制作業界の市場規模は年々拡大しています。
経済産業省の「2021年情報通信業基本調査」によれば、映像情報制作・配給業の2020年度売上高は8,059億円でした。
さらに、広告に関しても、サイバーエージェントの「2021年動画広告の市場調査」で、2020年度は2,954億円、2021年度は4,195億円というデータが発表されています。
映像制作業界の市場規模が拡大している3つの要因
映像制作業界の市場規模についてご紹介しましたが、年々拡大しているのは以下3つの要因が上げられます。
・スマホ・タブレットの普及
・5G導入
・巣ごもり需要の高まり
それぞれ詳しく解説します。
スマホ・タブレットが多くの人に普及
総務省の「令和3年版情報通信白書」によると、スマホは世帯ベースで90%近くの保有率と発表されています。
タブレット端末も40%近い保有率になっており、多くの人へ普及しているのが明白です。
また、10~70代以上を含む全体の70%近い人が、スマホやタブレットを良く使用すると回答しています。
20~40代に至っては90%を超える割合になっているため、今やスマホやタブレットは生活の中で重要な存在です。
スマホやタブレットから映像を気軽に視聴できるようになったことは、映像制作業界の市場規模拡大に大きく影響していると言えます。
5G導入でストレスなく映像が視聴可能に
2020年3月からの5G電波導入により、通信速度は4Gの約20倍程度に上がると言われています。
また、電波が安定し大容量通信も可能になったため、映画といった長時間の映像もストレスなく視聴可能です。
これまでよりも快適になったことで、映像を視聴するユーザーは増えており、5Gエリアの拡大に合わせてさらに拡大すると考えられます。
映像を視聴するユーザーが増えれば、その分映像制作業界の市場規模も拡大するでしょう。
巣ごもり需要の高まりで映像の視聴時間が増加
2020年から発生した新型コロナウイルスの影響で巣ごもり需要は高まり、自宅でテレビやインターネット配信などを視聴するユーザーが増えました。
さらに、これまで視聴していたユーザーも視聴時間が大幅に増えています。
現在、新型コロナウイルスに対する規制などは少しずつ緩和されていますが、映像の需要は高い状態をキープすると考えられます。
映像の視聴時間増加も、市場規模の拡大要因の1つです。
映像制作業界の今後
ここまで、映像制作業界の市場規模について現状と拡大の要因をご紹介しましたが、今後についても見てみましょう。
市場規模はさらに高まっていく
映像制作業界の市場規模は、今後もさらに高まる予測です。
先程もご紹介したように、5Gエリアが拡大すれば地域問わず快適に映像を視聴できるようになるため、映像の需要はどんどん高まります。
また、VRやバーチャルプロダクションといった最新技術も日々出てきているため、映像に対する注目度は高まっている状態です。
広告に関しても、2022年は5,457億円、2025年には1兆円規模に達するという予測をサイバーエージェントが出しているように、映像制作業界の市場規模は衰えることなく拡大していくと考えられます。
市場規模の広がりと合わせて課題も多い
市場規模の広がりは、映像制作業界にとって大きなメリットになるものの、課題も多いのが現状です。
【労働環境の改善】
映像制作業界は、専門的な知識・技術を要する専門職ですが、安い賃金で働いている方は少なくありません。
また、取引先から無理な納期を設定されることも多く、間に合わせるために残業を強いられる人もいます。
たとえば、テレビ局では経費削減のため、本来行っていた映像制作業務を一般の制作会社に外注するケースが増えています。
安い賃金+無理な納期で依頼されることもあるため、労働環境悪化の原因の1つでしょう。
もちろん、制作会社ごとに労働環境は異なり、改善が進む企業も少しずつ増えています。
しかし業界全体では、まだまだ改善が必要です。
【人手不足】
安い賃金+長時間労働で、人がなかなか続かない問題もあります。
映像制作業界は憧れから目指す人も多いですが、労働環境を改善して人が続く環境作りが必要です。
今後も映像制作会社業界は市場規模が拡大していくと考えられるため、課題改善は必須といえます。
まとめ
本記事では、映像制作業界の市場規模や、市場規模が拡大している要因、映像制作業界の今後について、データを踏まえてご紹介しました。
スマホ・タブレットの普及、5G、コロナ禍など、さまざまな要因から映像を求める人が増えたため、映像制作業界の市場規模は拡大しています。
課題はあるものの、今後も拡大は続くと予想されるため、業界を目指す方、ビジネスに映像を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。