「映像制作のエンジニアになるにはどんなスキルが必要なの?」
「映像制作のエンジニアを目指す方法は?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・映像制作のエンジニアとは?
・映像制作のエンジニアに必要な5つのスキル
・映像制作のエンジニアに向いている人の特徴5つ
・映像制作のエンジニアを目指すためには
専門的な技術を扱うエンジニアは、映像制作においても需要の高い職種として注目を集めています。
しかし、実際に目指したいと思っても、どんなスキルが必要なのか、目指すにはどうすればいいのか分からない方も多いでしょう。
そこで本記事では、映像制作のエンジニアの概要から必要なスキル、向いている人の特徴を解説します。
エンジニアを目指すための方法もご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
映像制作のエンジニアとは?
そもそも「エンジニア」は、工学に関する専門知識を持った人という意味があり、日本では技術者とも呼ばれています。
そのため、映像制作においては撮影・編集・照明・音響など、技術的な要素が含まれている職種は全てエンジニアにあたります。
また、CGを活用した映像制作にはCGエンジニアが携わったり、プログラミングを用いた映像制作にはプログラマーが携わるなど多種多様です。
編集ソフトを独自に開発することもあるため、システムエンジニアが必要になることもあります。
映像制作を行う際は、さまざまなエンジニアが関わり合って1つの作品を生み出すため、どの職種も重要で欠かせない存在です。
以下、映像制作の代表的なエンジニアについていくつかご紹介します。
ビデオエンジニア
ビデオエンジニアは、映像を正しく録画できているか、明るさや色合いに問題はないのかなどを確認するのが主な仕事です。
テレビ番組の収録など、複数台のカメラを用いる現場で仕事をすることが多く、カメラマンとともに進めていきます。
監督やディレクターの思い描いているシーンをそのまま再現できるよう、臨機応変に対応しなければいけません。
編集マン
編集マンは、撮影した映像を監督やディレクターの指示の元編集し、作品として仕上げていく仕事です。
作品の企画・構成を理解した上で適切な編集をする必要があり、センスも求められます。
編集ソフトの扱いだけでなく、1つ1つの編集効果も把握して映像に合った編集をしなければいけません。
照明エンジニア
照明エンジニアは、シーンごとに照明を演出し、監督やディレクターの思い描く雰囲気を表現していきます。
照明器具、設備を把握するのはもちろん、編集マン同様にセンスも求められます。
音響エンジニア
音響エンジニアはPAエンジニアと呼ばれることもあり、音響のバランス調整や録音、演出などを行う仕事です。
音に関するデザイン全般を任せられるため、豊富な知識とセンスが求められます。
映像制作のエンジニアに必要な5つのスキル
映像制作のエンジニアに必要なスキルは職種ごとに異なるものの、共通して必要といえるのは以下の5つです。
・依頼者の意図を表現する力
・映像を演出するセンス
・コミュニケーションスキル
・マーケティングス
・マネジメントスキル
それぞれ詳しく見てみましょう。
依頼者の意図を表現する力
映像制作に携わるエンジニアの場合、依頼者であるクライアントの要望を汲み取り、監督やディレクター指示を受けて作業を進めていくのが基本です。
そのため、クライアントや監督、ディレクターがどんな要素を求めているのか考え、実行していかなければいけません。
豊富な知識・技術を活かし、依頼者の意図を忠実に表現するスキルが求められます。
映像を演出するセンス
監督やディレクターの指示を受けるだけでなく、自身のセンスも必要です。
どんな演出を取り入れれば依頼者の思う映像ができるのか考え、工夫しながら進めていかなければいけません。
たとえば、編集マンであればエフェクトを活用して映像の演出を工夫したり、照明エンジニアであれば照明の色合いや強さを細かく調整するなどです。
それぞれの知識・技術に加え、自分なりのセンスを含めるのも重要と言えます。
コミュニケーションスキル
ここまでご紹介してきたように、映像制作のエンジニアは監督やディレクターといった制作系の職種と密接に関わって仕事を進めていきます。
そのため、スムーズに制作するにはコミュニケーションスキルも重要です。
映像制作は多くの人が関わって1つの作品を生み出すため、制作系・技術系問わず積極的なコミュニケーションが求められます。
マーケティングスキル
映像制作を行う場合、ただ映像を作るだけでなく、最終的に視聴する人の存在を考えて制作する必要があります。
エンジニアにマーケティングは関係ないように思えますが、知識を持っていればより視聴者に刺さる映像を制作可能です。
実際に、マーケティングの知識を持つエンジニアは、どんな現場においても重宝されるでしょう。
マネジメントスキル
映像制作のエンジニアは多くの人と関わって作業を進めていくため、マネジメントスキルも大切です。
周りとの積極的なコミュニケーションだけでなく、マネジメントができればより円滑に仕事を進められます。
また、納期に合わせて適切なペースで作業を進められるでしょう。
職種ごとの知識・技術に加えてマネジメントスキルがあれば、制作全体がスムーズになります。
映像制作のエンジニアに向いている人の特徴5つ
映像制作のエンジニアに必要なスキルをご紹介しましたが、スキルがあっても「向いている人・向いていない人」は分かれます。
とくに、映像業界は激務で知られているため、自分がエンジニアに向いているのか知っておかなければいけません。
向いている人の特徴は、大きく以下の5つです。
・映像が好きである
・何事も積極的に取り組める
・他作品を良さを取り入れられる
・向上心がある
・チームワークを大切にできる
それぞれ詳しく解説します。
映像が好きである
映像制作のエンジニアになるためには、映像を好きという気持ちが大切です。
「需要があるから」「稼げそうだから」といった理由で目指す人もいますが、先程もご紹介したように映像制作の仕事は激務なので、映像自体が好きでなければ続けていけません。
普段から映画をよく見ていたり、「この映像はどうやって作っているんだろう」「自分でも作ってみたい」と興味を持てる人は、映像制作のエンジニアに向いていると言えます。
もちろん、知識・スキルを習得しておく必要はありますが、映像が好きという気持ちを持っていれば良いエンジニアになれるでしょう。
何事も積極的に取り組める
映像制作は、クライアントからの依頼を受けて打ち合わせを行い、企画・構成、撮影、編集と制作を進めていきます。
クライアントの要望をヒアリングして映像に落とし込んでいくため、当たり前ですが自分の作りたいと思う映像以外も積極的に取り組まなければいけません。
また、難しい要望を出されることもあるかもしれませんが、できる限りクライアントの望む映像制作に近づける努力も必要です。
どんな依頼を受けても、自分で考えて積極的に取り組める人は、映像制作のエンジニアに向いています。
他作品の良さを取り入れられる
映像制作のエンジニアとして良い作品を作り続けるためには、他の作品の良い部分を真似て取り入れるのも大切です。
エンジニアごとに持っている知識・技術は異なるため、他の作品を見ていると「この部分はどうやっているのだろう」「真似てみたい」という部分も出てくると思います。
そういった時に、自分が持つ知識・技術だけに固執せず、柔軟に取り入れられる人はエンジニアに向いていると言えるでしょう。
もちろん、作品ごとに著作権があり、真似をしすぎると著作権侵害に問われてしまうため注意は必要です。
しかし、他作品の良いところの真似をして取り入れていけば、自分が携わる映像制作もどんどん進化させられます。
向上心がある
映像に関する技術は日々更新されていくため、いつも同じような映像制作を行っていては良い作品を作り続けられません。
常に新しい情報を追いかけ、自分のスキルとして活かしていく姿勢が必要です。
日々の業務だけでなく自分自身でスキルを磨いていける人は、エンジニアに向いています。
チームワークを大切にできる
映像制作は、各工程のエンジニアが集まって制作を進めていきます。
一人一人の技術やスキルももちろん欠かせませんが、個人でできる作業には限界もあるため、エンジニア同士協力しなければいけません。
細かいことでもコミュニケーションを取りながら、チームワークを大切にできる人はエンジニアに向いている人です。
映像制作のエンジニアを目指すためには
映像制作のエンジニアを目指すためには、専門知識や技術に加えてご紹介したスキルを磨いていく必要があります。
ここでは、目指すための方法を大きく2つご紹介します。
大学・専門学校で必要スキルを学ぶ
映像制作のエンジニアには豊富な知識と高い技術が求められます。
映像制作に関する基本的なスキルから、エンジニアとしての専門的なスキルまで幅広く必要になるため、大学・専門学校で学ぶのが一番の近道です。
たとえば、大学であれば技術系以外に制作系も学べるため、エンジニア以外の職種も学べます。
また、専門学校であれば1つの分野を掘り下げて学べるため、エンジニアとして知識を深められるでしょう。
大学・専門学校ともに少しずつ学べる内容も異なるため、自分に合う方を選んでください。
映像業界に就職してアシスタントから学ぶ
大学・専門学校に通うのは、時間も費用もかかるためなかなか難しいという場合、映像業界に就職してアシスタントから学ぶのも1つの手です。
実際に働きながら学べるため、より実践的で身につきやすくなります。
ただ、専門的な知識・技術を多く必要とする映像業界では、なかなか初心者の方を採用している企業は少ないのが現状です。
ある程度は独学し、ポートフォリオなどで実績を見せられるようにしておくのが採用への近道です。
まとめ
本記事では、映像制作のエンジニアの概要や必要なスキル、向いている人の特徴、エンジニアを目指すための方法をご紹介しました。
映像制作のエンジニアとして働くためには、専門的な知識・技術はもちろん、さまざまなスキルを求められます。
また、向いていなければ仕事を続けていくのが難しい業界でもあるため、自分のスキルをしっかりと理解しておかなければいけません。
本記事を参考にして、映像制作のエンジニアを目指してください。