「動画制作を行う際、音楽は入れた方がいいの?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・動画制作における音楽の4つの役割
・動画制作に使用する音楽の選び方
・動画制作で音楽を入れる際の3つの注意点
・動画制作におすすめのツール5選
動画制作を行う際、音楽は挿入した方がいいのか疑問に思ったことはないでしょうか?
また、どんな音楽を選べばいいのか分からないと悩んでいる方もいると思います。
そこで本記事では、動画制作における音楽の役割や選び方、音楽を入れる際の注意点をご紹介します。
動画制作におすすめのツールもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
動画制作における音楽の4つの役割
動画制作において音楽は欠かせない要素の1つです。
ここでは、4つの役割についてご紹介します。
動画の内容を伝わりやすくする
音楽には動画の内容を伝わりやすくする役割があります。
たとえば、商品紹介などで品質の高さを伝えたい場合、高級感が感じられるような優雅な音楽を取り入れることで伝わりやすくなります。
また、企業紹介などでアットホームな雰囲気を伝えたい場合、ポップな明るい音楽を取り入れるのが有効です。
音楽にはイメージ誘導効果があり、動画と上手く組み合わせることで狙いとする内容も伝わりやすくなります。
感情を動かしやすくする
楽しげな音楽、落ち着いた音楽、寂しい音楽などさまざまな曲調の音楽があります。
使用する音楽によっては明るい気持ちにさせたり感動を誘ったりと、ユーザーの感情を動かしやすくできるのも役割の1つです。
これは感情誘導効果とも呼ばれており、音楽によって動画の内容をより強く印象付けて購入を促すといった効果もあります。
変化を表現する
使用する音楽をシーンごとに変えれば、動画の内容の変化を表現することも可能です。
たとえば、動画のオープニングにはアップテンポな音楽、本編では内容に集中しやすいように落ち着いた音楽といった具合にすれば、ユーザーも視聴しやすくなります。
また、動画を飽きさせない要素でもあるため、結果離脱を防げるのが特徴です。
動画の雑音を抑える
撮影時に入ってしまった雑音などは、音楽を加えることで抑えられます。
たとえば、静かな部屋の中では時計の秒針がカチカチ動く音も気になります。
しかし、テレビや音楽を流しておけば、カチカチ音は全く気にならなくなるでしょう。
これはマスキング効果とも呼ばれており、動画においても同じ役割を果たしてくれます。
大きな雑音をかき消すのは難しいですが、小さな雑音であれば音楽で抑えられるため、ユーザーにとっても快適な動画になります。
動画制作に使用する音楽の選び方
動画制作においての音楽の役割が分かったところで、実際に選ぶ際は4つのことを意識してください。
動画の雰囲気と合う音楽を選ぶ
動画制作に使用する音楽は、動画の雰囲気に合うものを選ばなければいけません。
「曲調がおしゃれだから」「好きな音楽だから」といった理由だけで選ぶと、動画と合わずに違和感を感じる可能性があります。
先程もご紹介したように、音楽には動画の内容を分かりやすくしたり感情を動かすなどの役割があるため、ユーザーにどんな印象を与えたいのか考えて選びましょう。
曲調やテンポなど、複数の要素から動画に合う音楽を選んでください。
著作権フリーの音楽を選ぶ
インターネット上にある音楽の多くは、著作権がかけられています。
趣味などで個人的に聞く分には構いませんが、動画制作に用いる場合は著作権使用料を支払わなければいけません。
正当な手続きをせずに使用すると、著作権侵害に問われるため注意しましょう。
著作権使用料を支払って使用したい場合は良いですが、特別こだわりがない場合は著作権フリーの音楽を選ぶのがおすすめです。
著作権フリーの音楽を集めた素材サイトなどもあるため、利用してみてください。
商用利用OKの音楽から選ぶ
著作権フリーの音楽を選ぶのと合わせて大切なのが、商用利用できるかどうかです。
商用利用は営利目的で使用することを指すため、動画制作に使う場合は商用利用OKの音楽でなければいけません。
素材サイトや各音源によって取り決めは異なるため、事前に良く確認するようにしましょう。
商用利用OKでも編集不可など細かい決まりがあるため、合わせて確認してください。
こだわりすぎないようにする
動画の雰囲気と合う音楽を選ぶのは大切ですが、こだわりすぎるのは禁物です。
インターネット上には無数の音楽がアップされているため、こだわりすぎると選べなくなってしまいます。
音楽は動画を引き立てる役割はあるものの、メインの要素ではありません。
時間がいくらあっても足りなくなってしまうため、大まかな曲調やテンポなどのイメージを決めたら、あとはこだわりすぎないように選んでください。
動画制作で音楽を入れる際の3つの注意点
実際に、動画に音楽を入れる際は知っておくべき注意点が3つあります。
テンポが適しているか確認する
選び方でもご紹介しましたが、動画の内容に適しているテンポの音楽を選ばなければいけません。
たとえば、落ち着いた雰囲気の動画なのにアップテンポの音楽が挿入されていると、ユーザーは違和感を感じてしまいます。
また、明るい雰囲気の動画なのにスローテンポの音楽が挿入されているなども同様です。
違和感を感じるだけでなく、動画の内容が伝わりづらくなったり、違った意味合いで伝わってしまう可能性もあるため注意しましょう。
シーンごとに音量の調節を行う
音楽のテンポと合わせて、音量の調節もシーンごとにする必要があります。
たとえば、ナレーションなどで解説をしていたり出演者が話しているシーンでは、音量を小さくして邪魔にならないようにしてください。
反対に、オープニングやエンディング部分など、ユーザーを惹きつけたい場合は音量を少し大きめにしても良いです。
音楽はあくまでも引き立て役なので目立ちすぎないようにし、メインである動画の音声がクリアに聞き取れるように、バランスを見ながら調節してください。
編集時は、シーンごとに適切な音量になっているか確認しながら進めるのがポイントです。
著作権を侵害していないか
音楽の使用で最も注意すべきなのは著作権についてです。
著作権のかかっている音楽を無断で使用すると著作権侵害になり、10年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金を科せられる可能性があります。
「動画内の数秒だけだから」などと使うのも著作権侵害にあたるため注意しましょう。
著作権使用料を支払った上で音楽をダウンロードするか、選び方でご紹介した著作権フリーの素材サイトから選ぶようにしてください。
ただし、著作権フリーの音楽であっても、著作権が放棄されているわけではありません。
使用するにはクレジット表記をしたり、掲載元であるサイトのリンクを載せなければいけないといった制限を設けている場合もあります。
トラブルにならないためにも、利用するサイトや音源の規約を細かく確認しておいてください。
著作権については以下の記事でもご紹介していますので、参考にしてみてください。
» 動画制作で重要な「著作権と肖像権」基礎知識や制作ポイントを解説
動画制作におすすめのツール5選
ここまで音楽の選び方や注意点をご紹介しましたが、実際に動画へ挿入する場合はアプリやソフトなどのツールで編集する必要があります。
ここでは、おすすめのツールを4つご紹介します。
CapCut
CapCutは、無料でありながら高度な動画編集ができるスマートフォン向けのアプリです。
パソコンを使わなくても基本的な操作は全てでき、音楽の挿入も比較的簡単に行えます。
アプリ内にも複数の音楽が収録されているため、動画を取り込めばすぐに編集を始められるのが特徴です。
操作方法もシンプルなので、初心者の方向けのアプリと言えるでしょう。
ただ、CapCutで編集した動画は商用利用ができないため、個人的な使用にとどめなければいけません。
ビジネスシーンで使用する動画の編集には向かないため注意しましょう。
iMovie
iMovieは、iPhoneやMacなどのApple製品を使用している方であれば無料で利用できる動画編集ソフトです。
基本的な操作から本格的な編集まで幅広く対応しており、収録されている100以上のサウンドトラックから音楽の挿入も比較的簡単にできます。
直感的な操作ができるため、動画編集の専門知識があまりない初心者の方にも使いやすいのが魅力です。
Filmora
Filmoraは、写真者の方にも使いやすい直感的な操作が魅力の動画編集ソフトです。
プロのようなクオリティの高い動画も比較的簡単に制作でき、Filmoraのロゴ入りであれば無料で利用できます。
20,000を超える素材が組み込まれているため、音楽も豊富なデータの中から選択が可能です。
また、Filmstockを併用すればさらに多くの音楽をダウンロードできるため、動画の幅が広がります。
ビジネスシーンで利用する動画制作には有料版を購入しなければいけませんが、お得な料金プランも複数用意されています。
Filmoraについては、以下の記事も参考にしてみてください。
» 映像制作20年でわかった|動画編集を簡単にする「Filmora」の5つの特徴
Adobe Premiere Elements
Adobe Premiere Elementsは、後程ご紹介するAdobe Premiere Proよりも手軽に使える動画編集ソフトです。
初心者から中級者向けではあるものの、プロでも問題なく使えるような機能を備えています。
ガイド付きの編集機能も備えているため、ステップに沿って操作をすればクオリティの高い動画を制作可能です。
利用するには1ライセンスにつき19,580円かかりますが、30日間の無料体験版も用意されているため、まずは無料で試してみると良いでしょう。
Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere Proは、ハリウッド映画などにも使用されている本格的な動画編集ソフトです。
動画編集を行う多くの方が利用しており、シンプルな編集から複雑な編集までさまざまなことができます。
ソフト内からAdobe Stockにある音楽素材を直接探せすこともできるため、動画に適した音源を探しやすいのも魅力です。
利用するには月3,828円~と他のソフトよりも高くなるため、まずは無料体験版で使用感を試してみるのがおすすめです。
まとめ
本記事では、動画制作における音楽の役割や選び方、音楽を入れる際の注意点、動画制作におすすめのツールをご紹介しました。
動画制作において、音楽は動画を引き立てる重要な要素です。
あくまでメインは動画ですが、内容を伝わりやすくしたり感情を動かしやすくするといったさまざまな役割があるため、選び方や注意点を参考に音楽を選んでみてください。