「動画制作の仕事をする場合、資格は取得した方がいいの?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・動画制作の仕事に資格が必要ない2つの理由
・資格よりも大切な動画制作スキルとは
・動画制作に関する資格を取得する場合
未経験から動画制作を始める場合、資格があれば有利に働くのではないかと感じる方は多いと思います。
しかし、結論から言うと、動画制作の仕事に資格は必要なく、持っていたとしても活用する場面はあまりありません。
そこで本記事では、動画制作の仕事に資格が必要ない理由、資格よりも大切なスキルは何か、取得を目指す場合のおすすめ資格について解説します。
これから動画制作に携わりたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
動画制作の仕事に資格が必要ない2つの理由
冒頭でもご紹介したように、動画制作の仕事に資格は必要ありません。
ここでは、資格が必要ない理由を大きく2つご紹介します。
動画制作は資格が無くてもできる
動画制作に携わる職種は、プロデューサーやディレクターなどの制作系、カメラマンや編集などの技術系まで多岐にわたります。
どの職種も専門性の高い仕事ではあるものの、資格を持っていないからといって仕事ができないわけではありません。
たとえば、弁護士や建築士、医師など、資格を取得していなければ、仕事自体ができない職種もあります。
しかし、動画制作は資格の有無に関係なく仕事ができ、取引先や依頼主からの評価もあまり変わりません。
資格よりも技術・実績が求められる
動画制作は資格の有無よりも、技術や実績が求められます。
たとえ資格を持っていたとしても、制作実績が1つも無ければ仕事に繋げるのは難しいでしょう。
反対に、資格を持っていなくても技術が認められていたり、多くの実績があれば仕事は得られます。
もちろん、資格を持っていて無駄になることはないため、時間に余裕があったり、所属企業や取引先から資格を求められる場合は取得しても良いでしょう。
しかし、「資格取得=評価アップ」には繋がりづらいので、時間を割いてまで取得する必要はないと知っておいてください。
資格よりも大切な動画制作スキルとは
携わる職種によっても異なりますが、動画制作において資格よりも大切なスキルには以下の4つがあります。
- 円滑なコミュニケーション
- 全体をまとめるディレクション力
- 視聴者に届く企画・構成を作る
- 優れた撮影・編集力
それぞれ詳しく見てみましょう。
円滑なコミュニケーション
動画制作は、制作系や技術系など多くの職種が関わるので、円滑に作業を進めていくためにもコミュニケーションが欠かせません。
進捗を確認したり、作業の協力を仰ぐなど、さまざまな場面でコミュニケーションが必要になります。
また、個人で活動しているフリーランスであっても、依頼者とのコミュニケーションは必ず必要です。
「依頼者がどんな動画を求めているのか」「動画で何をしたいのか」など、細かくヒアリングして、依頼者の望む動画制作をしなければいけません。
コミュニケーションを取っていなければスタッフ間や依頼者との認識にズレが生じ、動画のクオリティを下げてしまう可能性もあります。
制作系・技術系問わずコミュニケーションスキルは必要なので、意識しておきましょう。
全体をまとめるディレクション力
動画制作と一括りに言っても、予算や経費、作業スケジュール、スタッフの就業状況など、さまざまな管理をしなければいけません。
プロジェクト全体をまとめるためには、ディレクション力が必要です。
全体の取りまとめが上手くいかなければ、思うように制作を進められなかったり、納期に間に合わないなどのトラブルにつながる可能性もあります。
プロデューサーやディレクターを目指す方、個人で活動する方にとってはとくに重要なスキルなので、覚えておきましょう。
視聴者に届く企画・構成を作る
動画制作を成功させるためには、企画・構成が最も重要と言っても過言ではありません。
視聴者に思いを届けるためには、どんな内容の動画にすれば良いのか、依頼者と打ち合わせを重ねながら企画・構成を作る必要があります。
企画・構成を作るスキルがあれば、動画制作において重宝されるため、身に着けておくと良いでしょう。
プロの作品を見て、企画・構成がどうなっているのか考えるのもおすすめです。
優れた撮影・編集技術
当然ですが、動画制作には優れた撮影・編集技術が必須です。
たとえば、カメラマンであれば機材の操作はもちろん、カメラアングルを考えたり、環境に合わせた撮影を行う技術が欠かせません。
また、編集者はカットやテロップ挿入などの基本的な技術に加え、BGMやエフェクトの挿入、場合によってはCGやアニメーションなどのスキルも必要でしょう。
撮影や編集に関する技術は、資格を取得したからと言って磨かれるものではありません。
基本的な操作からはじめ、プロの作品を真似てみるなど、常にスキルアップを続ける必要があるでしょう。
もし動画制作に関する資格を取得する場合は
ここまで、動画制作に資格は必要ないとご紹介しましたが、「自信に繋げたい」「自分の能力を証明したい」など、さまざまな理由から資格取得を目指したい方もいるでしょう。
もし、動画制作に関する資格を取得する場合は、以下がおすすめです。
- アドビ認定プロフェッショナル
- CGクリエイター検定
- マルチメディア検定
それぞれ見てみましょう。
アドビ認定プロフェッショナル
アドビ社が公認する国際認定資格で、動画編集ソフトの「Premiere Pro」や、「Photoshop」「Illustrator」などが試験内容に含まれます。
ソフトを操作して学びながら資格取得を目指せるため、動画編集者におすすめの資格です。
CGクリエイター検定
CGの表現力や動画制作の基本などを問われるため、CGを活用した動画制作を行いたい方に向いている資格です。
マルチメディア検定
マルチメディアや情報通信技術について幅広く問われる検定です。
ビジネスシーンに役立つのはもちろん、動画制作にも必要な知識・技術の証明にも繋がります。
まとめ
本記事では、動画制作の仕事に資格が必要ない理由、資格よりも大切なスキルは何か、取得を目指す場合のおすすめ資格について解説しました。
資格は能力の証明になり、仕事面で役立つイメージも強いですが、動画制作においてはあまり効果を得られません。
時間を割いて資格を取得するよりも、ご紹介したスキルを磨く方が仕事につながるため、ぜひ参考にしてみてください。