「3DCGのモデリングを外注する場合、費用の相場はどれくらいなの?」
そのようなご質問にお答えします。
本記事の内容
・3DCGモデリングにかかる費用相場
・3DCGモデリングの外注で失敗しないためには
3DCGのモデリングには専門的な知識・技術を要するため、制作は外注するのがおすすめです。
しかし、実際に外注するにあたって、費用相場はどれくらいなのか分からない方も多いと思います。
そこで本記事では、3DCGモデリングや付随する作業にかかる費用相場、外注先別の費用相場を詳しく解説します。
3DCGモデリングの外注で失敗しないためのポイントもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
創業15年の大阪の映像制作会社、株式会社インディゴの代表。映像業界で20年の経験を誇る。
2006年に単身でオーストラリアに渡り1年弱、現地の映像制作会社の業務に携わり、帰国後に独立しインディゴを創業。
映像に関する、企画、演出、撮影、CG制作など多くの見識があり実績として、クボタ、ダイキン、パナソニック、ハウスウェルネスフーズなど様々な関西大手企業の映像制作を手掛けている。
3DCGモデリングにかかる費用相場
3DCGモデリングにかかる費用相場は、制作する内容によって異なります。
・人物
・動物
・建築物
・工業製品
代表的な4つの費用相場を見てみましょう。
人物の場合
人物や人型のキャラクターをモデリングする場合、費用の相場は「5万円~50万円」です。
表情や雰囲気などを表現するためには細かいモデリング作業が必要になり、制作するモデルによって工程数・期間も大きく変わるため相場にも幅があります。
また、実績が豊富な制作会社や有名なクリエイターなどに依頼すると、100万円を超えることも珍しくありません。
動物の場合
動物や動物のキャラクターをモデリングする場合、費用の相場は「10万円~50万円」です。
制作するモデルによって費用は異なるものの、人物より比較的相場は安い傾向にあります。
建築物の場合
建築物の外観や内観といった建築パースをモデリングする場合、費用の相場は「5万円~数十万円」です。
建物の規模や外観パース・内観パースなど表現する箇所によって、費用も大きく異なります。
工業製品の場合
車や電化製品、家具、部品などのプロダクトパースをモデリングする場合、費用の相場は「5万円~数十万円」です。
建築物と同様、モデリングする内容によって費用も変わるため、車全体と部品とでは大きな差があります。
3DCGモデリングに付随する費用相場
3DCGモデリングだけでは、人物や動物などの立体物が形成されるだけです。
モデルに動きを付けたい場合、ボーンの設定やアニメーションなどの加工が必要になります。
ここでは、3DCGモデリングに付随する作業の費用相場も見てみましょう。
ボーン設定の費用相場
ボーン設定とは、モデルに「骨」を埋め込んで動かせるようにする作業です。
たとえば、人物の腕や足を曲げられるように設定します。
ボーン設定はモデルの内容によって異なるものの、費用の相場は「5万円~10万円」です。
複雑な設定を行う場合は、費用が上がります。
アニメーションの費用相場
ボーン設定を行ったモデルを実際に動かす場合は、アニメーションも付け加えなければいけません。
たとえば、人物がうなずく動作や車を走らせるといったアニメーションです。
簡単なアニメーションであれば「~5万円」、少し複雑なアニメーションであれば「10万円〜」が費用の相場となります。
VTuber用加工の費用相場
3DCGのキャラクターにVTuber用の加工を施す場合、より複雑な動きを設定する必要があります。
たとえば、手を振ったり腕を組む、踊るといった動作です。
これらの動作は、細かい設定をしなければ表現できないため、その分費用の相場も上がります。
3DCGモデリングとは別に、「80万円~100万円」かかると思っておいてください。
3DCGモデリングの外注先別の費用相場
ここまで、3DCGモデリングの内容別にご紹介しましたが、外注先によっても費用の相場は大きく異なります。
ここでは、3つの外注先に分けて費用の相場を解説します。
3DCGに特化した制作会社
3DCGに特化した制作会社であれば、モデリングを専門とするスタッフが在籍しているため、クオリティの高い3DCGモデルを制作できます。
また、予算に合わせて制作してもらえたり、より良い内容の提案を受けられるといったメリットもあるのが特徴です。
人物や人型のキャラクターの場合は「20万円~50万円」、それ以外の動物や建築物、工業製品の場合は「10万円~50万円」が費用の相場となります。
もちろん、制作会社ごとに費用は異なり、相場よりも安い・高いはさまざまです。
ただ、次項でもご紹介しますが、安さだけで制作会社を選ばないように注意しましょう。
個人の3DCGクリエイター
個人で活動している3DCGクリエイターにモデリングを依頼するのも1つの手です。
個人クリエイターの場合、制作会社から独立して活動している人も複数います。
また、有名キャラクターのモデル制作に携わった経歴を持つようなクリエイターもいるのが特徴です。
過去の実績や人気の度合いなどで費用は異なるものの、人物や人型のキャラクターの場合は「10万円~100万円」、それ以外の場合は「~数十万円」が相場です。
個人クリエイターに依頼する場合も、過去の実績や経験を調べて信頼できる人を選ばなければいけません。
「依頼をしたのに連絡が取れなくなった」「モデルのクオリティが思ったより低い」など、トラブルに発展する可能性もあるため注意してください。
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスを利用すれば、フリーで活動している3DCGクリエイターを探して依頼が可能です。
また、直接依頼するだけでなく、3DCGモデリングの内容を提示してクリエイターの募集もできます。
複数のクリエイターの提案を確認し、制作に合いそうな人材を選んで依頼できるのが魅力です。
費用は人物などで「5万円〜30万円」、人物以外で「数千円〜5万円」が相場になっており、他の外注先に比べて安い傾向にあります。
クラウドソーシングを通じて募集や依頼を行うため、万一トラブルが起きても運営側で対処をしてもらえます。
ただし、クリエイターごとにレベルは異なるので、提案文やスキル、過去の実績などは細かく確認しなければいけません。
既製品の3DCG購入
外注ではありませんが、完成した3DCGモデルのデータを購入する方法もあります。
1から3DCGモデリングを依頼するわけではないため、「数千円~10万円」と費用の相場も比較的安いのが特徴です。
また、制作にかかる時間も省けるため、データを購入したらすぐに活用できます。
ただ、既製品の場合はオリジナル性にかけるため、思ったようなデータがない可能性もあります。
オリジナル性を高めたい場合は、ご紹介した外注先を選んで1から制作するのがおすすめです。
3DCGモデリングの外注で失敗しないためには
3DCGモデリングを外注する場合、各制作会社や個人のクリエイターごとに特徴が異なります。
完成した3DCGモデルを見て「思っていた感じと違う」と失敗しないように、5つのポイントを知っておいてください。
制作費の安さだけで外注先を選ばない
先述したように、制作会社や個人のクリエイター、クラウドソーシングサービスそれぞれで費用の相場は大きく異なります。
「制作費を抑えるためにも安い方が良い」と感じる方もいるかもしれませんが、安さだけで外注先を選ぶのは良くありません。
理由は「価格が安い=制作経験が少ない」といった可能性が高いため、失敗に繋がりやすくなるからです。
もちろん、全ての制作会社・個人クリエイターに当てはまるわけではありませんが、安さよりも実力があるのかを注視するようにしましょう。
実績が豊富な制作会社・個人に依頼する
繰り返しになりますが、3DCGモデリングのクオリティを高めるためには、価格の安さよりも制作経験が重要です。
そのため、依頼先を選ぶ際は過去の実績を必ず確認してください。
制作会社に外注する場合はWebサイト、個人クリエイター・クラウドソーシングサービスに外注する場合はポートフォリオなどを確認し、依頼内容に見合った実績があるかチェックしましょう。
実績が少なくても良い制作会社・クリエイターは多数存在するため、費用とのバランスも考えて合う外注先に依頼するのがポイントです。
打ち合わせ時に3DCGの用途を詳しく伝える
外注先が決まり次第、依頼する3DCGモデリングの内容を伝えて制作に入りますが、3DCGの用途は詳しく伝えておくのがポイントです。
たとえば、ゲームやアニメといったの映像に用いるのか、工業製品の資料として用いるのかなど、打ち合わせを通して用途を明確に伝えておきましょう。
用途を明確にしておくことで、完成した3DCGモデルのイメージ相違を防ぐことにも繋がります。
3DCGモデルの納品形式を確認する
完成した3DCGモデルを納品する際のデータ形式も、事前に確認しておかなければいけません。
希望するデータ形式と違う内容で納品されると、すぐに活用ができずに時間を無駄にしてしまいます。
また、修正依頼や変換作業の手間もかかってしまいます。
依頼先によっては、別途費用が発生する可能性もあるため注意しましょう。
用途と合わせて打ち合わせ時に確認しておいてください。
3DCGモデルの著作権を確認する
費用をかけて3DCGモデルの制作を外注しても、著作権は制作した側に帰属するのが基本です。
そのため、契約時に決めた用途や媒体でしかデータを使用できない可能性があります。
たとえば、「Webサイトでのみ使用可能」という契約を結んでいた場合、SNSやカタログなどに使用すると著作権侵害に問われるため注意しなければいけません。
複数の用途・媒体で使用したい場合は、あらかじめ外注先に確認し、決まりを設けておく必要があります。
場合によっては著作権を譲渡してもらえることもあるので、事前に確認してみると良いでしょう。
まとめ
本記事では、3DCGモデリングや付随する作業にかかる費用相場、外注先別の費用相場、外注で失敗しないためのポイントをご紹介しました。
3DCGモデリングは、制作する内容や外注先によって費用の相場が大きく異なります。
安ければ数千円~数万円で依頼できることもありますが、安さだけで外注先を選ばないように注意してください。
クオリティを高めるためには、3DCGに特化した制作会社などに依頼するのがおすすめです。